製造業の脱炭素化において、エネルギー調達の形が大きく変わっている。2024年、コーポレートPPA(電力購入契約)とGX(グリーントランスフォーメーション)電力市場が本格稼働し、製造業が再生可能エネルギーを直接調達する時代が到来した。
コーポレートPPAの製造業への普及
コーポレートPPA(Corporate Power Purchase Agreement)は、企業が再生可能エネルギー発電事業者と直接長期契約を結ぶ仕組みだ。2024年、日本での導入が急増しており、AGC・住友化学・富士フイルムが大規模PPAを締結した。富士フイルムは東北地方の洋上風力発電事業者と20年間のPPAを締結し、国内工場の電力の30%を再生可能エネルギーで賄う計画だ。電力コストの長期固定化と電力削減認定の取得による企業価値向上の両立が評価されている。
GX電力市場と非化石証書の活用
経済産業省のGX推進法(2023年成立)に基づき、2024年からGX電力市場が稼働した。非化石証書(再エネ属性証明)の取引が活発化し、物理的な再エネ電源契約がない企業も証書購入でRE100認定を受けられるようになった。自動車・電機大手を中心に、サプライヤーへの再エネ調達要求も強まっており、2025年以降は中小製造業も対応を迫られる。
Harryの着眼点
再エネ調達は「環境への貢献」から「ビジネス必須条件」になっています。トヨタ・ソニー・パナソニックなど日本の大手製造業がサプライヤーに再エネ証明を求め始めており、これに応えられない中小企業は取引継続が難しくなるリスクがあります。PPAや非化石証書の活用は複雑に見えますが、専門コンサルティング・商社のサポートを使えば中小でも対応可能です。早めの行動が将来のリスク回避につながります。
出典:経済産業省「GX推進法施行・GX電力市場開設」2024年 / 富士フイルム「洋上風力PPA締結」プレスリリース2024年 / AGC「RE100達成計画」2024年