製造業DX人材の育成が急務——リスキリングで現場エンジニアをDX推進者へ

日本の製造業でDXを推進する上で最大の障壁として「人材不足」が挙げられている。経済産業省の調査では2030年に最大79万人のIT・デジタル人材が不足するとの試算があり、リスキリング(学び直し)が急務だ。

現場エンジニアをDX人材に変えるリスキリング戦略

製造業でのDX推進に最も有効なのは、製造プロセスを知る「現場エンジニア」にデジタルスキルを習得させることだ。完全な外部採用より、現場知識+デジタルスキルを兼ね備えた「業界知識人材」の育成が実効性が高い。富士通は社員3.5万人を対象にした大規模リスキリングプログラムを開始し、製造業向けコンサルタントをAI・クラウド・DX人材として育成している。

ローコード・ノーコードでDXの裾野を広げる

プログラミング経験がない製造現場の従業員でも、ドラッグ&ドロップでアプリを作れる「ローコード・ノーコード」ツールの活用でDXの裾野が広がっている。Microsoftの「Power Platform」・SalesforceのLightning・OutSystemsなどが製造業に積極展開しており、品質チェックシート・設備点検アプリ・KPIダッシュボードを現場従業員が自作する「市民開発」が広がっている。

Harryの着眼点

DXの最大の障壁は技術ではなく人です。製造業に何十年も蓄積された現場知識こそが宝であり、これにデジタルを掛け合わせた人材が最強です。リスキリングは従業員への投資であり、企業の変革力と従業員のエンゲージメント向上を同時に達成できます。経営層が本気でリスキリングにコミットするかどうかが、製造業DXの成否を分けると確信しています。

出典:経済産業省「DX人材の確保・育成に関する調査」2022年、Microsoftジャパン「製造業向けPower Platform活用事例集」2022年

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