【2020年末特集】製造業DXの歩みと2021年の展望――コロナ禍が加速した第4次産業革命

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大という予期せぬ事態が製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を大きく加速させた年となりました。工場の無人化・自動化、リモートモニタリング、サプライチェーンの可視化といった取り組みが一気に現実のものとなりました。

2020年:製造業DXの主要トピック振り返り

今年の最大の出来事は、やはりCOVID-19がもたらした「接触回避」ニーズです。工場では作業員の密を避けるため、ロボットの導入やリモート監視システムの整備が急ピッチで進みました。自動車業界では生産ラインの一時停止を経て、生産効率化のためのAI活用や予知保全システムの展開が加速。また、パンデミックによってサプライチェーンの脆弱性が顕在化し、デジタルツイン技術を用いたサプライチェーンリスク管理への投資が増加しました。国内でも経済産業省が「DXレポート2」を公表し、製造業における2025年の崖を乗り越えるための緊急提言を行いました。

2021年に向けた展望:さらなる深化が期待される領域

2021年はDXが「実証段階」から「全社展開・事業変革」フェーズへと移行する年になると予測されています。特に注目されるのは、5Gの商用展開が本格化することによるスマートファクトリーの高度化です。製造現場でのリアルタイムデータ活用が飛躍的に向上し、AIによる品質検査や予知保全の精度も高まります。また、カーボンニュートラルへの取り組みが経営課題の最上位に来ており、製造工程のエネルギー最適化にもデジタル技術が積極活用される見通しです。2021年は日本製造業にとって真のDX元年となる可能性を秘めています。

Harryの着眼点

2020年を振り返ると、コロナという外圧がなければここまで急速にDXが進まなかった部分も多いと感じます。危機を奇貨として、日本の製造業が長年の課題であったデジタル化を一気に推し進めた点は評価すべきでしょう。2021年は補助金や税制優遇も充実してくる見込みです。中小製造業もこの波に乗り遅れないよう、まずは自社の課題を明確にしてDX戦略を立案することが重要です。

出典:経済産業省「DXレポート2(中間取りまとめ)」2020年12月公表 / 日本経済新聞「製造業DX、コロナ禍で加速」2020年12月

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