ドローン物流元年2024——国土交通省「レベル4」完全解禁から1年、商業化の現実と課題

2022年12月に解禁されたドローンの「レベル4飛行」(有人地帯での目視外飛行)から約1年が経過した。楽天、ANAホールディングス、KDDIが商業サービスを開始したが、実用化への道のりは平坦ではない。

レベル4解禁後の商業ドローン物流の現状

楽天ドローンは2023年11月時点で47都市・180ルートで商業配送サービスを提供、累計配送件数は8万件を超えた。ANAは医療用医薬品・血液製剤のドローン輸送で厚労省認可を取得し、離島医療への応用を始めている。しかし採算性が課題で、1配送あたりのコストは軽トラック配送の3〜5倍。バッテリー技術の向上と運用効率化により、2025年には同等コストを実現できるとの見通しだ。

製造業サプライチェーンへのドローン統合

ドローン物流で最も有望な用途の一つが製造業の「工場間部品輸送」だ。日野自動車は関東圏の部品倉庫から工場への緊急部品輸送にドローンを試験導入し、従来2時間かかっていた輸送を25分に短縮した。電子部品・半導体など小型・高価値品との相性が良く、ジャストインタイム生産のサポートに活用が見込まれる。

Harryの着眼点

ドローン物流は「最後の1マイル問題」の解決策として語られますが、製造業での活用可能性はもっと広い。緊急部品の工場間輸送、広大な工場敷地内の巡回点検、危険区域への部材搬送——どれも人間よりドローンが向いているケースです。2024年は製造業でのドローン活用が本格的に始まる年になると予想しています。

出典:国土交通省「ドローン飛行申請データ2023年度」/ 楽天ドローン株式会社 プレスリリース2023年11月

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