日本の製造業DX格差が拡大——大企業と中小企業の二極化が加速

製造業のDXが加速する中、大企業と中小企業の間でデジタル化の格差が広がっている。経済産業省の調査では、売上高100億円以上の企業では60%以上がDXを推進しているのに対し、中小製造業では20%未満にとどまっている。

中小製造業のDX阻害要因——資金・人材・時間の三重苦

中小製造業がDXを進められない理由として最も多く挙げられるのが「初期投資の負担」(67%)、「ITに詳しい人材の不足」(61%)、「日常業務が忙しくDX推進の時間がとれない」(54%)だ(経済産業省調査)。この三重苦は相互に連鎖しており、忙しいから人材育成もできず、人材がいないから効果的な投資計画も立てられないという悪循環に陥っている企業が多い。

ものづくり補助金とDX認定制度が中小製造業を後押し

政府は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)」でIoT・AI・ロボット導入への助成を強化している。またDX認定事業者制度(経産省)は中小製造業が認定を受けることで補助金優遇・融資条件改善・販路拡大につながるメリットを提供する。2023年度からはデジタル化支援の「伴走型支援」として中小企業診断士・ITコーディネーターが直接指導する制度も拡充された。

Harryの着眼点

DX格差は日本のものづくり競争力格差に直結します。大企業の工場効率が大幅に向上する一方、サプライヤーである中小製造業が非効率なままでは、日本のものづくりエコシステム全体の競争力が落ちます。大企業が率先して自社サプライヤーのDX化を支援するエコシステム型アプローチが、日本製造業が一体となって強くなる道だと思います。

出典:経済産業省「中小企業白書2023年版」、中小企業庁「DX推進支援施策一覧2023年」

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