Matter 1.2規格でスマートファクトリーのIoT統合が加速——異メーカー機器が「共通言語」で通信

2023年10月、Connectivity Standards Alliance(CSA)がMatter 1.2規格を正式リリースした。家庭向けスマートホームで注目されたMatterだが、その産業IoTへの応用が製造業界で急速に議論されている。異なるメーカーの機器が標準プロトコルで通信できる意義は大きい。

Matter 1.2が製造業IoTにもたらす変革

従来の産業IoTでは、シーメンスのPLC、三菱電機のFA機器、オムロンのセンサーがそれぞれ独自プロトコルで通信し、統合に膨大なコストがかかった。Matter 1.2はIPv6ベースの標準通信を採用し、OPC-UAとの橋渡しも可能にする。ABB、Schneider Electric、YOKOGAWAが対応機器の開発を発表しており、2024年には産業向けMatter機器が市場に登場する見込みだ。

日本の中小製造業への普及可能性

特に期待されるのは、予算制約のある中小製造業だ。Matter対応センサーは大手メーカー製品の10分の1以下のコストで導入できる可能性があり、中小工場のIoT化の最大障壁だった「コスト問題」を解消するかもしれない。経済産業省も「2025年中小製造業DX推進策」でMatter活用を検討対象として明記した。

Harryの着眼点

Matterは「IoTのUSB」とも呼ばれます。USBが普及したことでパソコン周辺機器の接続が劇的に簡素化されたように、Matterが産業現場に普及すれば、工場のIoT化は「配線工事」から「プラグ&プレイ」に変わる可能性があります。日本の製造業がようやくIoT化の本丸に踏み込める転換点になるかもしれません。

出典:Connectivity Standards Alliance「Matter 1.2 Specification」2023年10月 / 経済産業省「2025年版中小製造業DX支援策」

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