製造ラインの品質検査においてAIを活用した画像認識システムが急速に普及しており、その精度は熟練検査員を凌駕するケースも出てきた。
画像認識AIが変える品質保証
従来の目視検査は個人差や疲労によるバラつきが課題だったが、ディープラーニングを用いた画像認識AIは24時間一定の精度で微細な欠陥を検出できる。キヤノンやオムロンをはじめとする国内メーカーが独自の検査AIを開発・提供しており、半導体・電子部品・食品・自動車部品など幅広い分野で採用が拡大している。
転移学習で少量データでも高精度を実現
新たな検査対象への対応で課題だった「学習データ不足」の問題は、転移学習(Transfer Learning)の活用で克服されつつある。事前学習済みモデルに少量の現場データで追加学習させることで、短期間・低コストで高精度の検査システムを構築できる。さらにAIが「なぜNGと判断したか」を可視化する説明可能AI(XAI)の導入も進み、現場受け入れが加速している。
Harryの着眼点
品質検査は製造業の根幹です。AIがそこに入ってきたことで、従来は人件費と熟練工に依存していた高品質を、より低コストで維持できるようになります。一方で、検査AIの「ブラックボックス」問題——なぜその判定をしたかが分からない——は品質保証体制に疑問を投げかける。説明可能AIの進化が鍵です。
出典:日本機械学会「AI品質マネジメントガイドライン」2022年版、キヤノン株式会社プレスリリース