製造業狙いのランサムウェア攻撃が過去最高——「LockBit 3.0」壊滅後も後継グループが台頭

2024年2月、国際的な共同作戦により「LockBit 3.0」インフラが壊滅した。しかし製造業へのランサムウェア攻撃は衰えるどころか増加しており、後継グループの台頭と新手口の出現が関係者を悩ませている。

LockBit後継グループと製造業への新たな脅威

Mandiant(Google傘下)の2024年3月レポートでは、LockBit壊滅後3週間で「RansomHub」「BlackCat(ALPHV)」「Clop」の3グループによる製造業攻撃が急増したことが確認された。特に注目されるのは「二重恐喝」から「三重恐喝」への進化だ——データ暗号化・公開脅迫に加え、取引先企業へも連絡して圧力をかける手口が確認されている。日本の精密機器メーカー1社が被害を受け、設計データの一部がダークウェブに流出した事件も2024年に発生した。

製造業のセキュリティ対策の現状と改善策

IPAの「情報セキュリティ10大脅威2024」では「製造業・インフラへのサプライチェーン攻撃」が第3位にランクイン。製造業でのインシデント対応能力の課題として、多くの工場がセキュリティ監視の「死角」を持っていることが指摘された。ゼロトラスト・アーキテクチャの製造現場への適用、OT/IT統合セキュリティ監視センター(SOC)の設置が2024年の最重要対策として推奨されている。

Harryの着眼点

サイバーセキュリティは「ITの問題」ではなく「経営の問題」になっています。製造業が攻撃を受けると、生産停止・設計データ流出・顧客への影響と、被害が業務の根幹に直撃します。特に中小製造業はセキュリティ専門人材が不足しており、大手が強化するほど攻撃者は脆弱な中小サプライヤーを踏み台にする傾向があります。製造業全体でのセキュリティレベル底上げが急務です。

出典:Mandiant「Threat Intelligence Report Q1 2024」/ IPA「情報セキュリティ10大脅威2024」/ 経済産業省「産業サイバーセキュリティ強化策2024」

コメントを残す