2022年12月のレベル4解禁(有人地帯での目視外飛行)を前に、ANAホールディングスとJALが物流ドローンの商用サービス化に向けた準備を本格化させている。離島・山間地への医薬品・生活物資配送に照準を定めた。
ANAが伊豆大島での医薬品ドローン配送を実証
ANAホールディングスは2022年、伊豆大島での医薬品・生活必需品のドローン配送実証を実施した。船便では天候に左右されがちな孤島への配送を、ドローンで補完するビジネスモデルの検討を進めている。JALも長野県の山間地での農産物・医療物資配送の実証を重ね、地方自治体との連携協定を締結している。
レベル4解禁で開く1兆円市場——インフラ整備が課題
2022年12月施行の改正航空法でレベル4飛行が解禁され、国内ドローン物流市場は2030年に1兆円を超えるとの試算がある。しかし普及に向けてはUTM(ドローン交通管理システム)の整備、バッテリー航続距離の向上、悪天候対応能力の強化など課題も多い。新電力インフラ企業・通信会社もドローンポートの設置・管理に参入し、エコシステムの構築が急ピッチで進んでいる。
Harryの着眼点
空の産業革命が始まります。ドローンは単なる配送手段ではなく、過疎地の「ライフライン」になり得る技術です。日本は山間地・離島が多く、人口減少・高齢化で物理的な物流維持が困難になっています。そこへのドローン物流導入は社会インフラとしての意義も大きい。航空会社の知見とドローン技術の融合が生む新しいビジネスに期待します。
出典:国土交通省「ドローン物流ビジネスモデル調査報告書」2022年、ANAホールディングス株式会社プレスリリース2022年