EC市場の急成長と人手不足を背景に、物流倉庫の完全自動化が急速に進んでいる。仕分けソーター・ピッキングロボット・自動梱包機・AMRが有機的に連携する「ライトアウト・ウェアハウス(無人倉庫)」の実現が視野に入ってきた。
Amazonのロボット戦略——ロビン・カルディ・スパローが倉庫を変える
Amazonは2023年に複数のロボットシステムを相次いで発表した。「ロビン」は棚から商品を取り出す腕型ロボット、「カルディ」は搬送AMRの新世代、「スパロー」は個別商品を識別してピックする高精度ロボットで、これらが連携することで従来人間が行っていた入庫・保管・ピッキング・梱包・出荷の全工程を自動化できる体制を整えている。
日本でもロボットで変わる物流——ロジザード・Mujin・LAIONが展開
国内物流の自動化では、Mujin(ムジン)が開発した知能型ロボットコントローラーが独自の存在感を持つ。マニピュレーターロボットにMujinコントローラーを組み合わせることで、ティーチングなしで多様な形状の商品に対応できるビンピッキング・デパレタイジングシステムを提供している。大和ハウスのDPL施設・ヤマト運輸・SBSロジコムなどで採用実績が拡大している。
Harryの着眼点
物流倉庫の自動化は製造業のスマートファクトリーと並ぶ産業革命です。EC拡大で需要が爆発する一方、物流現場の人手不足と時間外労働制限(2024年問題)が重なり、自動化のビジネス必然性は明確です。ロボットへの投資回収を明確に計算できる数少ない分野であり、日本の物流業界の競争力を左右する投資判断です。
出典:Amazon Robotics「2023 Warehouse Automation Update」、Mujin株式会社「物流ロボティクス導入事例集」2023年